歯科用語辞典

「た」行の歯科用語

帯冠金属冠

帯冠金属冠とは、かみ合わせ部分と歯の周りを個別に作成し、それを溶接する為の被せ物の事。 歯をほとんど削らなくて済む、保険適用対象内で安価で治療が受けられるメリットから、現在でも帯冠金属冠処置を受けている人は極少数います。

多形性腺腫

多形性腺腫とは、以前混合腫瘍と呼ばれていた疾患で、上皮成分と間質様組織成分が混在した見た目を持つ。 腫瘍と言っても良性腫瘍である場合がほとんど。 症状は腫瘍ができている部分が腫れる程度の場合から、痛みを伴い、顔面神経麻痺を生じるなど様々です。 良性腫瘍ではありますが、放置により悪性腫瘍に転化する可能性もあり、早期摘出する必要があります。

タッピング

タッピングとは、ストレスやクセなどの原因で、睡眠中や無意識のうちに上下の歯をカチカチとかみ合わせる事をタッピングと言う歯軋りの一種。 歯軋りには種類がありカチカチと早くかみ合わせる事をタッピング、力を込めて噛み締める事をクレンチング、上下の歯を擦り合わせるようにする事をグラインディングと言う。 これらはあごの筋肉が緊張しアンバランス、虫歯など口腔内の違和感も原因になっていると言われている。

探針

探針とは、先端が鋭く尖った棒状の検査用器具の事。歯科検診の際に使用。 先端に目盛りがついていて、その目盛りを見てポケットの深さを測定。 エクスプローラ、プローブとも呼ばれるもので、歯周ポケットの深さを見るポケット探針というものもある。

タータ

タータとは歯石の事。歯周病の治療では必ずと言っていいほど歯石取りの処置であるスケーリングが行われる。 歯石取りと言えば痛いイメージを持っている方が多いかも知れませんが、歯石取りに痛みを感じる人の歯肉は炎症を起こしており、健康な歯肉を持つ人は痛みを感じません。

タービン(エアタービン)

タービン(エアタービン)とは、歯科診療台に備わっている切削器具。 キーンという音はこの器具の音。 空気の力で器具頭頂部の羽を回転させ、取り付けられたダイヤモンドバーで歯牙を切削。

大臼歯

大臼歯とは、哺乳類において歯列の最も奥(後方)にある歯。 食べ物を噛み潰す働きがある事より「臼」という漢字が使われるようになり臼歯と名付けられた。

ダイレクトボンディング

ダイレクトボンディングとは、新開発されたハイブリッドタイプのコンポジットレジンを用いて天然歯同様のクオリティで処置を行う事。 ハイブリットコンポジットレジンは透明感、光沢がる、変色する事も少ない、審美性もセラミックに近い樹脂。 処置は虫歯部分を削った後、歯に直接ハイブリットコンポジットレジンをつけて、本来の美しい自然な歯を再現します。

唾液

唾液とは、唾液腺から口腔内へと分泌される分泌液の事。水、粘液、電解質など数多くの酵素から合成。 唾液細菌叢は歯周病の原因になり、唾液そのものに細菌があるとは言い難く、唾液の細菌は口腔粘膜や歯、舌などの表面の細菌を反映したものだと考えられています。

唾石症

唾石症とは、唾液腺内にリン酸石灰、炭酸石灰などの石灰が石を作り唾液が出る管を塞いでしまう疾患の事。 主な症状は細菌感染をおこし唾液腺炎を発症、膿みが出る、石が詰まっている方の唾液腺が腫れる、などで、炎症が起こっている場合、その部分を抑えると痛みを感じる。 X線検査などを行い確定診断をするのが普通です。 治療法は舌下部を手術して唾石を摘出し、炎症を抑える為に抗生物質を投与します。唾石は自然と排泄される事も多いです

脱灰

脱灰とは、生き物の硬組織からカルシウムや塩の結晶が溶け出す現象の事。 歯科学においての脱灰は歯のエナメル質からリン酸カルシウムの結晶が溶け出す現象の事をいう。 歯の外部を覆っているエナメル質の成分はハイドロキシアパタイトと言われる物質で構成されており、リン酸カルシウムの一種です。 口内に細菌が作られ、この細菌の中に乳酸を作り出す細菌が存在する為、弱アルカリ性の性質を持つハイドロキシアパタイトは細菌によって失われる。

断髄法

断髄法とは、乳歯や若い永久歯にできた虫歯が神経にまで進行した時に行う治療法。 歯髄の全てを取り除くまでは行かず、感染した部分のみ除去し、歯根部分の健康な歯髄は残す方法、生切とも呼ばれています。 歯髄の感染部分のみ除去し、その患部に薬物を投与、クラウンを被せて再感染を予防。