歯科用語辞典

「ふ」行の歯科用語

不正咬合

かみ合わせが悪く、唇が閉じにくいなどの症状全般を指す。 個々の歯の位置・複数歯の位置・歯列弓形態が原因になり、 上顎前突、下顎前突、開咬、叢生、禍蓋咬合、上下顎前突、交差咬合、正中離開、切端咬合があります。 犬歯が飛び出してしまう、歯磨きがしずらい等より虫歯や歯周病になる可能性がある。

フッ素

歯科におけるフッ素とは、歯質強化と虫歯菌の酸産生抑止に使用される要素であり、虫歯の予防に使用される。 予防効果は萌出直後の歯に使用した場合に最も大きく現れると言われ、 成人の歯根面の虫歯にもある程度の予防効果があると言われ、虫歯対策に大きな効果を与える。ただし塗布したからといって虫歯を完全に防止できるとは言い切れない、フッ素は虫歯になりにくくする予防効果に過ぎない。日々のブラッシングが大切である。

フッ素コート

フッ素コート(フッ素塗布)とは、歯にフッ素膜を作り汚れを防止する事。 フッ素化合物を使用する事により、安全性が高く、他の物質の影響を受けにくい。 この化合物をコーティング剤として使用することにより汚れを防ぎます。フッ素コートは定期的にフッ素を塗布する事で予防効果が高まります。

フッ素症

フッ素症(Dental fluorosis)とは、水道水に含まれるフッ素の化合物、水道水フッ化物添加、歯磨き粉の飲み込み等によるフッ化物過剰摂取より、歯に褐色の斑点や染みができる症状である。 症例では、エナメル質にいくつかの白い点や小さな孔が生じる、茶色い染みが生じ、 歯の見栄えが悪くなる。

フラップオペレーション

フラップオペレーション(歯肉弁剥離掻爬術)とは、歯周病処置の際に歯肉を切除、切開し掻爬する手術の事。 重度の歯周病になると歯茎ポケットが深くなり通常行われる歯石除去では全てを取り去る事が出来ない。そのためフラップオペレーションを行い歯根表面までキレイにする。

フリーエナメル

フリーエナメルとは、歯の表面にあるエナメル質その内側にある象牙質が健康ではない状態になっているエナメル質の事。 特性としては、外部の力に非常に弱く破壊されやすい。別名:遊離エナメル質

フルオロアパタイト

フルオロアパタイトとは、歯・骨の構成分にフッ素が取り込まれ作られたもの。 歯の再石灰化が起こるときにフッ素が存在すると形成され、不完全な歯のところや傷ついたところに作用し、口腔内の細菌が出す酸に溶かされにくく、虫歯になりにくい強い歯を作る。 市販の歯磨き粉の80%以上にはフッ素が含まれる。歯磨き習慣でしっかり磨くようにする事によりフルオロアパタイトを作り出す事ができる。

フルキャストクラウン

フルキャストクラウン(FCK)とは、臼歯全体を覆う金属のかぶせ物の事。 虫歯等で歯の大部分削った場合に補修する手段として利用。

フロス

フロスとは、歯の間の隙間を清掃する器具の事。 歯ブラシでは磨きにくい部分に使用され、歯の表面から裏側に向い貫通させるように使う。 歯間の隙間も異なる為、何種類かのフロスを使い分け歯垢を取り除く。 過度なフロスの使用により歯肉などを傷つけてしまう可能性もlある。使用の際は医師に相談し、正しい指導を受けてから使う。

フロッシング

フロッシングとは、フロスを使用し歯間の隙間に付着している歯垢を取り除く事を言い、 歯垢は、ブラッシングのみで除去できない為、虫歯や歯周病の予防を行う事を勧められている。補助的歯間清掃法という。 歯垢は歯肉ラインの下に溜まりやすく、放っておくと虫歯や歯周病はもちろん、歯肉の腫れなどを起す。そこでフロスを使用し、掻き出すように除去。隙間が狭く入り込まない場合は、歯科医に相談する必要がある。

ブラキシズム

ブラキシズム(咬合神経症)とは歯をすり合わせる、かみ締めるなどの動作を行う非機能性咬合習慣の一つ。 歯軋りの一種として考えられる。 無意識に行われ、咀嚼筋へ大きな負荷がかかる。歯周組織に炎症性破壊が見られる、顎間接へのダメージを与える様々な事が上げられます。

ブラケット

ワイヤーとは、矯正治療に使う矯正装置の事です。 1つ1つの歯に金属のプラケットを付けて、ワイヤーを通して固定していきます。 ワイヤーには色々な種類や形状があり、歯の状態に合わせて使うものを選びます。 一般的なワイヤーは金属でまっすぐなものですが、色を白くして目立たなくさせる事もあります。また、細いものから太いもの、アーチ状になっているものや巻き状態のもの、ワイヤーの断面が丸いもの、四角いものなどもあります。 ニッケル・クローム合金のステンレス・スチールのほかに、ニッケル・チタン合金やニッケル・コバルト合金、チタン・モリブデン合金など、超弾性合金などの材質で作られています。

ブリッジ

ブリッジとは少数歯の欠損に使用する補綴物。 ブリッジの際には支台装置が必要になり、残存歯がない場合はデンタルインプラントを使用。可徹性ブリッジもあります。 ブリッジのメリットは形態回復、歯周組織・顎関節の保護など。

プラズマライト

プラズマライトとは、ホワイトニングにて使用される光線の事。照射する事により歯に塗布した漂白剤の作用を促進。 代表なものとしてプラズマスマイルがある。

プラーク

プラークとは、歯表面に付着した白っぽい粘々した汚れの事。歯垢、歯牙細菌苔と呼ばれる。 細菌の集合体で虫歯や歯周病の原因となるもの。 プラークは唾液中のカルシウムやリン酸とで石灰化し歯石となる。歯石の表面がザラついており、放っておくとさらに2層のプラークがついてしまう事もありうる。たったの2~3時間でプラークがつくられる事がある。ブラッシングが大切。

プラークコントロール

プラークコントロールとは、プラーク(細菌)を減少させる為に生活行動をコントロールする事です。 歯みがきも上げられます。プラークコントロールは、生活面:不規則な食事習慣を正す 、繊維質の多い食品を摂取する。歯科処置面:歯科医院で歯石を取る、虫歯の治療をする等の2通りがある。 意識し、生活する事で実践となる

プレシャスメタル

プレシャスメタルとは、歯科用金属の事で、高純度の金75%以上含むもの。 健康保険適用外である。 金色のものであり、銀より変色しにくい、歯質と同じ硬さの強度で適合性も高い。 プレシャスと略語もある。詰め物や被せ物、入れ歯など全ての修復物に使用。審美性が求められる事が多くなった為、補強用のフレーム材として使われる事がある。

プロービング

プロービング(プローブ )とは、探針器具を使って歯周ポケットの深さを測る事。出た計測値はプロービングデプスと言れ、歯科治療にて必ず行われる検査。 歯周組織の破壊程度・歯周病の状態を知るための検査方法である。プロービングは痛みを感じる事は殆どなく、歯肉溝より出血が見られる事もある。出血部は歯周病菌が多く存在し、炎症が強いと判断できる。

プローブ

プローブとは、治療道具の事で、歯周ポケットの深さ測定に使用。 探針と呼ばれる事もある。歯周組織を傷つけずに歯根の形態に合わせて曲がり正確に測定する事ができる。 歯を支える組織位置が下がっていないか、またどれだけの深さか、歯周病の原因により出血や膿が出ていないかを調べるために使われる。 プローブの種類にはライトプローブA、ライトプローブB、など様々な種類がある。